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身近なところに菌血症

私たちの身の回りには、数えきれないほどの細菌が存在します。口の中、皮膚・・・それだけではなく、スマホの画面などにも非常に多くの細菌が存在しています。目には見えないですが、細菌と一緒に生きているといっても過言ではありません。



​「菌血症」あまり聞きなれない病気かもしれません。菌血症とは、血液中に細菌が侵入している状態です。普段、血管は菅ですから、閉鎖的な空間です。しかし、血管が破れてしまったりして、そこから細菌が侵入すると菌血症を発症します。

健康な人であれば、菌血症では基本的に重篤な症状を発症することはありません。それは体の免疫力が働き、細菌を除去するからです。

​しかし、免疫力が低下していると些細な数の細菌の侵入でも重篤な症状を発症することがあります。


菌血症、その原因はとても身近なところにあります。答えは歯磨きです。歯磨きすると歯茎から血が出るという方、意外と多いと思います。このような簡単な出血から細菌が血管に侵入してしまいます。

​歯周病が重症化すると、歯茎からは出血するし、歯の周りには細菌が多く存在しているし、菌血症のリスクは高くなっていきます。鶴見大の研究報告では、歯科治療数分後に腕から採血した場合、その血液から口腔内細菌が検出されるそうです。


菌血症は症状が進行すると厄介な合併症を招くことがあります。①髄膜炎、②心内膜炎、③骨髄炎、④関節炎などが発症する可能性があります。


​しかし、菌血症を発症しても、体にきちんとした免疫力があれば重篤化することはありません。反対にいえば、免疫力が下がっていると細菌が悪さをしていますことがあります。

​免疫力低下の原因として、①不規則な生活、②不規則な食生活、③心的なストレスなどがあげられます。健康な身体は健康的な生活が必要ということでしょうか。


​菌血症はちょっとした出血から発症することがあります。恐ろしい合併症へとつながる可能性がある菌血症を予防するためには、お口のケアが非常に重要になってきます。

​毎日の歯磨きは当たり前の習慣になっていると思いますが、定期的に歯科医院に通っている方はまだまだ少ないのではないでしょうか?お口の健康は毎日の歯磨きにプラスして、定期的な歯科検診が必要です。歯の状態は自分ではなかなかわかりませんし、異常があっても気づきにくいものです。



​お口の中を健康に保つことは、全身を健康でいるためにも必要なことだと考えています。最近歯科医院に行ってないな~という方は、ぜひ歯科医院を受診してお口のチェックをしてみましょう!